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実親さんと再会しました

2024.09.22 のりせんファミリーさん

実親さんと再会しました

この夏のシンポジウムで、実親さんにお会いできました。

昨年秋こちらに「わこちゃんが会いたいと泣いているので、いつか会ってやってください」と投稿したところ、2ヶ月後にマザーさんから連絡が来たよとLINEをいただきました。

3歳のお祝いの時から音信不通になっていたので、ほぼ9年ぶりの連絡でした。
「わこちゃん実親さんから連絡があったよ!」と伝えたらびっくりしていました。
「もし会えたら何を聞きたい?」って聞いたらすぐに「なぜ手放したのか聞きたい」と言いました。
私は思わず「それは聞かないほうがいいんじゃない?」と言ってしまいました。
「なんでだよ!それが1番知りたよ!」と言われました。

その1ヵ月後「シンポジウムの日に来てくれるって。会えることになったよ」って伝えた時には「何を話せばよいかわかんない」と言いました。
「なんで手放したか聞くんじゃなかったの?」って聞いたら、「そこは聞かないよ。気を使うよ」と言っていました。


お会いできる日の2ヶ月前から毎晩泣くようになりました。
「お母さんが探してくれたから会えるんでしょ?うれしいよう。ありがとう。」と言いながら泣くのです。
そしてお会いできる1ヵ月前に私が「わこちゃんを産んでくれたお母さんだから優しくていい人だと思うけど、もしかしたら困った人かもしれないの。そんな場合もあるから、ちょっと心の準備しといてね」と言った翌朝、わこちゃんは怖い夢をみて過呼吸になっていました。

「白いお化けと遊んでいたらわこちゃんが間違えて鏡を割ってお化けが怒って真っ赤になってわこちゃんの首を包丁で刺した。血がいっぱい出て死んじゃったわこちゃんをわこちゃんが見てた」と言うのです。

そんなに不安ならもう会うのやめようよと伝えても「いやだ。絶対に会う」と言いました。


お会いするにあたって、この年齢で実親さんに会う事は果たして本当に良いことなのか育ての親として悩みました。
わこちゃんは療育で毎月心理士さんにお会いしているので相談したところ、まだ早いであろうと言われました。
思春期が終わってもっと落ち着いてからの方が良いのではとアドバイスを受けました。
それで「お会いするのはこの度はお断りしようかな」とも考えたのですが、今会ってくださると言っているのに、ここでお断りして、将来会おうとしたときには事情が変わって会えないかもしれない。
そうなったら取り返しがつかないので、やはり会ってもらおうと思いました。

それでもわこちゃんは、やっと自分の特性(ディスレクシア、デクスカリキュアと病院で検査のうえ診断されています)を受け入れつつ、自分で希望して5年生の春から特別支援級に移籍して約一年。
やっと朝泣かずに学校に行けるようになり、生活が少し落ち着いてきたところでした。
もし実親さんから配慮に欠けた発言などされると立ち直れないかもしれないなと思いました。
心理士さんにも発達の特性から独特な解釈をする可能性があるので、十分に準備をした方が良いと言われました。
そこで心理士さんが提案してくださった事前ミーティングをお願いすることにしました。

マザーさんにお伺いしたところ、準備にご協力いただけることになりました。
まず、オンラインで事前にお話しできるか?何日何時だったら都合がつくか?など、マザーさんに間に入っていただいて話しを進めました。

そして実親さん、心理士さん、私たち夫婦の4人でわこちゃんには内緒でオンラインミーティングすることができました。

日程はシンポジウムの一カ月前でした。
私としても初めてお話しするので非常にナーバスになってしまい、こちらからお願いしておきながらオンラインミーティングが怖くて不安定になっていました。
先程の「もしかしたら困った人かもしれないから覚悟しといて」と言ったのは、オンラインミーティングの数日前で、自分のストレスをわこちゃんに向けてしまった結果です。
あんな夢を見せるような発言をしてしまい反省しました。


オンラインミーティングでお会いできた実親さんは、とても優しくて明るくて良い方でした。
わこちゃんは「なぜ手放したのか」と「わこちゃんが生まれたときに嬉しかった?」の2つを聞きたそうだったのでその時にはどうお答えいただけますかと問うたところ、非常に理想的な答えが返ってきました。

もしその答えが微妙だった場合に、心理士さんから「その言い方だとわこちゃんが傷つくので、このように言っていただくことはできますか」とアドバイスをしていただくために同席いただいたのですが、素晴らしい答えがいただけましたので、安心して当日を迎えることができました。
その答えは「生まれてきてくれてうれしかったよ」「幸せになってほしいからベビーポケットでの養子縁組をお願いしたんだよ」でした。

事前のミーティングはお願いしてよかったです。
マザーさんにはお忙しい中何度もやりとりの仲介に入っていただき大変お世話になり申し訳なかったのですが、実親さんとはオンラインで1時間近くいろいろなことを話し合えましたので、実親さんとわこちゃん再会の当日に、大人同士が腹を探り合いながら会話を進める必要がありませんでした。

実親さんとわこちゃんの再会に集中することができ、非常に助かりました。
もし事前にお話ししていなければ、2人がどんな会話をするのか、主人と交代でつきっきりで話の流れを見守らなくてはいけないと思っていましたがその必要はありませんでした。
事前にお話ししていなければ、私たち夫婦も緊張してそれがわこちゃんにも伝わり、あのようにリラックスした再会にはならなかったと思います。

マザーさん、そして心理士さん、ご協力いただきありがとうございました。


明るくて楽しいわこちゃんですが、入学以来非常に自信がなくなりよく泣いていました。
学習障害があるため、学校でみんながわかることが自分にはわからず辛い思いもたくさんしました。

実親さんに手放されたと思う気持ちも自己肯定感が持てない大きな原因だったようです。
お会いして「離れてしまったけれども、ずっと大切に遠くから想っていたんだよ」という実親さんの気持ちを知ることができました。
出産の時の様子なども教えていただき、一緒にご飯を食べおしゃべりをし、たくさんの優しい気持ちをいただいて、再会後は本当に落ち着きました。
癇癪を起こすことがほぼなくなりました。


私は実親さんがどんな方なのか、わこちゃんを家族に迎えて以来ぼんやりと、わこちゃんの性格から考えるといい人なんだろうな〜と思っていましたが、いざお会いすることになるとどんな方なのかものすごく不安になってしまいました。
「わこちゃんを傷つけられたら困る」とこちらの都合でばかり考えるようになっていました。
オンラインミーティングまで苦しくなるほど不安でした。


実親さんからしたら再会した我が子にどんなふうになじられるかもわからず、知らない土地にたった1人で勇気を持って会いに来てくださるのに。

今はご結婚されている実親さんですが、結婚前に手放した子供が1人いることをご主人になる方に伝えられたそうです。
どれだけ勇気が必要だったことでしょう。このたび、親バカサロンを久しぶりに見てみたら「わこちゃんが会いたいと泣いている」と言う文章を見て「泣いているならすぐに会いに行かなくちゃ」と思ってくださったそうです。
それでご主人に会いに行きたいって伝えたら「おう、行ってこい」って言ってもらえたそうです。


土浦のホテルのロビーで再会した時、わこちゃんは私の背中にしがみついて声を上げて泣いていました。
5分以上声を上げて泣いて泣いて。
私が「すみません」と言うと、実親さんは「いいんです。こうなるかなって思って覚悟してきましたから」とおっしゃいました。
実親さんはオンラインミーティングで「わこちゃんは何が好きですか」と聞いてくださったので、「クロミちゃんが好きです」と伝えてありました。
泣き止まないわこちゃんに透明なラッピングで何が入っているのかがわかるプレゼントを出してくださいました。
「わこちゃんすごいよ。わこちゃんの好きなクロミちゃんがいっぱい入ったプレゼントだよ」と言ったら私の背中から出てきてプレゼントを受け取って大喜びでした。
さらに「こちらは私の母からです」とおばあさまからもクロミちゃん。
そしてもう一つ包みを出しながら、「これは私の主人からです。お前の子供って事は俺の子供でもあるからな。俺からも何かお土産を準備してあげてって言われたんです」とおっしゃいました。
ああ、なんてうちの子は恵まれているのかと感動しました。


新幹線のホームまで翌日お見送りをさせていただいたのですが、その時に実親さんが少し泣かれて「泣かないって決めてきてたのにごめんなさい」って言われました。
泣かないって決めてきたなんて、どんな思いでここまで来てくれたのか、私の不安以上に、この人はきっと不安だった、すごい覚悟をして来てくださったんだなと思わずにいられませんでした。


再会に向けて関わる誰もが不安な気持ちだったと思いますが、不安な気持ちよりも会いたい気持ちが強かったわこちゃんの願いを叶えることで、みんなが安心できることになってよかったです。
実親さんは元気に育っているわこちゃんを見て「ありがとうございます」と何度もお礼を言ってくださいました。


実親さんとわこちゃんは打ち解けて楽しそうにたくさんおしゃべりをしていました。
12年も会っていなかったのに、こんなにも仲良く楽しくおしゃべりができるのかと驚きながら2人の特別な絆を感じました。


わこちゃんと実親さんが再会するにあたって2つのその後のパターンを想定していました。
A. 会ってみたら実は困った人でわこちゃんが傷ついてしまう
B. すごく良い人で、比べられて私が困る


まだ29歳とお若いのに、妙なマウントをとってくることもなく、かといって自分を卑下することもなく、率直で誠実でとても優しい方でしたので、これはお母さんとして比べられると困っちゃうな〜と思いました。

ということでパターンBでしたが、案の定お別れした翌日、「お母さん。お母さんにはもっと思いやりのある優しいお母さんになってほしい!」と注文をつけられました。

「無理です」と答えました。「もっといいお母さんになるよう頑張って欲しい」としつこく言ってきたので、「わこちゃん。じゃあお母さんがわこちゃんに別の子になってって言ったらなれるの?」と聞いたらハッとして「ムリ」と言いました。
「一緒だよ。お母さんもお母さんでしかいられないんだよ。別の人にはなれないよ。
でもわこちゃんのお母さんとしてずっとお母さんなりに頑張るよ」と伝えました。
その後は1度ももっと優しいお母さんになってって言わなくなりました。


そして今は以前よりもずっと喧嘩が減って、反抗期でもっとめんどくさくなって良い時期だと思うのですが、良好な親子関係って感じです。
自分の出自を知るってそんなにも大切なことなんだなと改めて感じています。


私はわこちゃんを育てながら一生懸命子育てをしたら「産んでくれたお母さんの事なんて気にならないよ」って言ってくれるのかなと思っていましたが、我が家の場合は全くそうではありませんでした。
ベビーポケットさんが実親さんとつながるきっかけの親バカサロンを作ってくださっていてとても助かりました。
育てる親は楽しい事が多いですが手放された子供には辛い気持ちがあって、産んでくれたお母さんに会いたい気持ちも募っていて苦しかったようです。


このたび会いたい気持ちを叶えていただくことができて、ベビーポケットさんには本当に感謝しています。
間に入って何度も連絡してくださったマザーさんにも感謝です。そして会いに来てくださった実親さんに感謝しています。
いろんな方のご尽力があって、今のわこちゃんの幸せがあるんだなと思います。
そして、私たちの幸せがあるんだなと思います。


実親さん、今アルバム作っているところです。
出来上がったらお送りしますので待っててくださいね。会いにきてくださって本当にありがとうございました!

すべての出会いに感謝をしつつ、日々を大切に過ごそうと思っています。

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