ぽけっとパーク

養親様からのお手紙

しんまいパパ(44歳)・しんまいママ(47歳)

このたび3人目(女の子)をお迎えしました。

もうずいぶんと過去の話になりますが、なかなか妊娠しなかったので不妊検査を受けたところ、思いもよらない不妊原因が見つかりました。そのため不妊治療の初回から体外受精を受けてきましたが、最後まで子供を授かることはできませんでした。

最初は「夫婦ふたりで生きていくしかないのかなあ」と淡々とした気持ちであったはずが、歳を経るごとに子供を求める気持ちが強くなっていき、親戚や知り合いの妊娠出産報告に胸がざわつくようになりました。

そうなるとますます気になるようになり、夫婦で外食していても話題がない時間がとてもわびしく感じたり、道端やショッピングモールなどですれ違う親子連れを見ると絶望的な気持ちになったりしていきました。

子供がどうしても欲しくなり、児童相談所で里親登録しました。しかし待てども待てども特別養子の話がいただけない…。

どんどん卑屈になり、「子供は授かりもの」という言葉を聞いては、「授かれない=神様から子を持つ資格がないと言われている」という気持ちになっていきました。

あの頃は本当に苦しかったです。

そんな暗い気持ちを抱えながらBabyぽけっとの説明会に参加したのですが、みなさんとても明るく和やかで、またある意味「よくいる普通の家族」という雰囲気に、衝撃を受けました。「神様から子を持つ資格がないと言われている自分たちが、子供を欲しがるなんておこがましいんだけど…」などという卑屈な態度は、まったく根拠も意味もないものであることに気づきました。

「ここでなら自分たちも親になれる!」

そう感じた私たちは、その翌日には妻が職場に休職希望を伝え、それから開催された交流会には全て参加、隣のブロックの交流会にまで前泊して参加するなど、行動で「私たちは子供第一で動きます!!」と意思表示しました。

その気概が伝わったのか、説明会のわずか2か月後に第一子となる長男の該当連絡をいただきました。

子供のいる生活・人生はこんなにも幸せなのかと衝撃でした。以前と同じように夫婦で外食や旅行に行っても、「自分たちには子供がいる」というだけで、次元の違う満足感・充実感で心が満たされているのです。

当初より「子供は2人以上」と思っていたので、「可能であれば長男と2学年離れる4月以降で」と第二子を希望したところ、5月に長女の該当をいただけました。

1歳と0歳の育児はたいへんでしたが、「あの絶望的な気持ちにくらべれば屁でもない」と思えました。

長男長女それぞれ違ってかわいくて、「やはり2人迎えた選択は正しかった!」と思える日々。

でもずっと頭に「3人目…」という迷いがありました。

気持ちとしては3人欲しい、でもさすがに年齢的に厳しい、冷静に判断して諦めなきゃ…。

そう自分たちを説得し続けていたのですが、国や自治体の施策や、周囲の方々からの応援の気持ちに背中を押され、夫婦でたくさん話し合った結果、「3人育てさせていただこう」と決断できました。

 

実母さまへ

 

このたびかわいい赤ちゃんをゆだねていただき、ありがとうございました。

私たちは養親の気持ちは経験していますが、実親さんのお気持ちはわかりません。きっと私たちが想像できないような体験や気持ちを経験されてきたことと思います。

そのような実母さんに私たちがお伝えできることは、赤ちゃんがかわいくて情が湧いており、もうすでに「私たちの娘」と思っていること、また、私たちは娘をしっかりとした女性に育てる気概を持っている、ということです。

昨日(お迎えして2日後)、実母さんが出産された病院に連れて行きました。退院時に黄疸の数値が上昇していたため、もし上昇が続いているなら入院が必要とのことでしたが、おかげさまで数値は下がっていました。懸念していた感染症の結果も陰性で、ほっとしました。担当医が「きちんと経過を診たい」とおっしゃってくださり、1か月健診もその病院で受けることになっています。赤ちゃんはみんなに大事にされていますから安心してくださいね。

戸籍上や育ての親は私たちになりますが、赤ちゃんにとって実母さんは一生、産んでくれたお母さんのままです。Babyぽけっとのシンポジウムでお会いできたら嬉しいです。

 

 

マザーさま、事務局のみなさまへ

 

数年前に趣味を通じて知り合い、実はお互い別の民間団体で養子を迎えていたと知り驚き合った友人がいるのですが、彼女から「2人目の希望を出したけど不合格になっちゃったから、うちはひとりっ子決定」という報告を受けました。

その団体では2人目を希望するにも審査を受けるということ、また彼女のような申し分のない、養育実績もあるご夫婦が不合格を受けることに驚きました。

私たち夫婦が3人もの子宝を授けていただいたのは、他でもないBabyぽけっとだからこそです。本当に感謝しています。

 

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