ぽけっとパーク

養親様からのお手紙

しんまいパパ(41歳)・しんまいママ(44歳)

我が家は2010年に結婚し、子どもを望んでいましたが、4年間の不妊治療の末、結局子宝には恵まれませんでした。体力的、精神的、経済的に限界を感じ、夫婦二人で楽しく暮らせばよいか、と子どもを諦め、保護犬を2頭引き取り、子どもの話を避け、考えないようにしながら暮らしていました。

しかし、報道などで特別養子縁組制度の話を聞き、興味をもって調べ、ベビーポケットにたどり着きました。あらゆる情報をオープンにする姿勢が信用でき、養親同士の繋がりを尊び、養親・養子同士が繋がりをもつことで、養子を決して特別なことにしないという姿勢にも共感を覚えました。
講習、実習を受ける中で、二人でよく話し合ったのは「障害・疾病を抱えた子ども」についてですが、もともと高齢で結婚した二人なので、妊娠・出産をしたとしても同様のリスクは当然あるのだから、そのまま受け入れようと決めました。

先日夫婦で在宅していたとき妻の携帯がなり、ブロック長より脳に疾患を持った子の受け入れの打診がありました。医学的情報を含め、現在わかりうる情報と、将来的なリスクをわかりやすく伝えていただきました。一旦電話を切ってから、二人で意思確認をして、引き受けることとし、ブロック長に折り返し電話をしました。退院の関係で、電話から8日後に引き受けることとなり、そこからはてんやわんや、ベビー用品店に通い詰め、なんとか準備を整え、当日を迎えました。

当日は同期が三重県から、両親が東北から駆けつけて赤ちゃんを抱きかかえた岡田代表とブロック長を迎えました。その瞬間はてんやわんやの延長で実感がわきませんでしたが、夜、子どもと夫婦だけになりミルクをあげていると、我が家に子どもが来た実感がこみあげてきて、涙がこぼれました。
与えうるだけの愛情を注ぎ、疾患を疾患と感じなくなるように育ていくことを目指したいと思います。

また、我が家に犬がいることを心配する声もありましたが、次のような詩があります。

「子どもが産まれたら犬を飼いなさい」

子どもが産まれたら犬を飼いなさい
子どもが赤ん坊の時、子どもの良き守り手となるでしょう
子どもが幼少期の時、子どもの良き遊び相手となるでしょう
子どもが少年期の時、子どもの良き理解者となるでしょう
そして子どもが青年になった時
自らの死をもって、子どもに命の尊さを教えるでしょう

子どもの頃から犬がそばにいた私は、自分に子どもを授かったらと、ずっとこの詩に憧れてきました。我が家の愛犬「ちくわ」「つみれ」も、家族として「がんもちゃん」のよきパートナーになってくれると確信しています。

<岡田代表 スタッフ様 ブロック長様へ>

「感謝」しかありません。この会がなければ我が家に子どもを迎えることはなかったでしょう。この後の人生の彩(労苦含め)が豊かになりました。ありがとうございます。
また、ご多忙のところこの度は、病院から我が家まで、小さな命を大切に運んでいただき、本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

<実親さんへ>

この度は会を通して、素晴らしいご縁をいただきありがとうございました。
せっかく生まれた小さな命を絶ってしまったり、捨ててしまったりする母親のニュースを多いこの世の中で、この子の命を諦めずに救ってくださり、実親さん、そのご家族へは感謝しております。病院に通い、母乳を届け、沐浴をしていただいたと聞いております。かわいらしい素敵な名前も授けてくれました。

我が家に来てからも、よく寝て、よく飲み、よく排泄し、よく声を出して大きく伸びをします。その度にこの調子ですくすくと大きく育っていってほしいと願わずにはいられません。体重も生まれたときの2倍以上になり、いろいろな表情も見せてくれるようになりました。これからも実親さんの「幸せに育ってほしい」という思いを受けて、大切に育てていきたいと思います。
実親さんにも、素敵な未来がたくさん待っていますことをお祈りしております。

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