ぽけっとパーク

養親様からのお手紙

しんまいパパ(47歳)・しんまいママ(42歳)

11月10日の結婚記念日を間近に控えた吉日、私たちはZion君との素敵なご縁を結んでいただきました。
結婚前から妻の身体的理由で「自然妊娠は出来ない。妊娠を望むなら顕微授精。」と医師に告げられていた私たち。当初から「もしもの時は特別養子縁組で子どもを授かりたい。」と夫婦で話をしてはいましたが、それ以外は夫婦とも「何の問題も無い」どころか「健康そのもの」であったため、不妊治療さえ受ければ直ぐにでも妊娠するものと思っていました。当時の担当医もそのようなニュアンスで話をされていました。

そして結婚と同時に不妊外来を訪ね、顕微授精による不妊治療を開始。しかし、「次こそは。」「次こそは。」とトライ&エラーを繰り返しているうちに3年が経ちました。途中で転院もして出来る検査は全て受け、夫婦ともにどれも「異常なし」との結果だった時、「これだけやってダメならもう無理。」と思いつつもどこか諦めきれずにいた頃に参加させていただいたのが、昨年5月に京都で開催された予備軍研修会です。

「血の繋がり?いざ子どもが来たら“この子を守らなきゃ!!”ってなって、そんなこと言ってられないですよ。」
「夫婦だってもとは他人ですもの。」
「不妊治療にかかった時間?それはこの子に会うために必要な時間だったのよ。」

我が子を愛おしそうに見つめながら養親OBの皆さんがそう仰り、その眼差しに見守られているお子さんたちが安心しきった顔でそこに居る姿を見た時、抱かせてもらった赤ちゃんがすやすやと眠りながらも力強く呼吸をしているのを目の当たりにした時、私たちの心に引っかかっていたモヤモヤは一瞬にしてどこかに吹き飛びました。

そして「妊娠出産できなかったことは残念ではあるけれど、それで子育てを諦めることは出来ない。特別養子縁組で子供を迎えて家族の形を進化させたい!!」という夫婦の気持ちを確かにすることが出来ました。
それから会に申込をするまで家族との話し合い等で少し足踏みしてしまいましたが、今、私たちはこうして3人家族に進化し、Zion君の笑顔、ぐずり顔、だんだんと大きくなっていく泣き声にどっぷりとひたって、まだ言葉の通じないZion君との生活を「困り果て」も含めて目いっぱい楽しませていただいております。

共に暮らし始めて1ヶ月。大人2人だけの暮らしからガラッと生活が変わり、思い通りにならないことが一気に増えました。しかし、身体の動きが激しくなり、表情を格段に増やしたZion君と向き合っていると感じる「わぁ、人ってたった一ヶ月でこんなに“伝えたい”感情、“伝える”機能が成長するんだ!!」という感動は、思い通りにならない焦りよりうんと大きいです。抱っこした時の「重くなったねぇ。」も、ずっしりと沁みる感動です。(保健師さんには「お母さーん、子どもはだいたい10Kgまでは歩かないですからねえ(笑)。」と明るく小さく脅されましたが。)

今はまだ家庭と近くのスーパーが「ぼくの世界」のZion君。
これから幼保・小学校・中学校・高校……と自分の世界を広げていくことになるでしょうが、その時々で私たち親がそれくらいの年だった頃何をどう考えていたか思い出し、適宜助言もしながらしっかりと成長を見守り、自分の足で社会に出て行けるよう育てていく所存です。「時に口うるさいけど、やっぱり一番信頼できる親」になれるよう、夫婦でこれまで以上に力を合わせて邁進してまいります。

実母様
ご家族様

師走に入り気候もすっかり冬になりましたが、ご体調はいかがでしょうか。
この度は私共夫婦にZion君を託していただき有難うございます。
Zion君は毎日「起きて笑って泣いて飲んで寝て泣いて……」と忙しく繰り返し、元気に成長しています。先月の3ヶ月健診でもドクターに「心配ないですね、順調に成長していますよ!!」と太鼓判をいただいておりますので、どうぞご安心ください。シナジス注射は真っ赤になって絶叫しながら頑張って耐えました。

最近は満面の笑顔で「うー、あー。」とお話しすることが増えたので「そうなのー、楽しかったのー?それは良かったねぇ。それでそれで?」と返すと、更に笑顔になっています。表情も身体の動きも声量も増え、本当に成長著しいです。
少し遅くなってしまいましたが、近々水天宮さん(こちら久留米には全国総本宮があります)へのお参りと、お食い初めの集まりをする予定です。まだまだミルクボーイですが「食べる」の記念の第一歩ですので、良い写真を残せたらと思っています。共に楽しみにしていただけたら幸いです。
またお便りします。
しばらく寒い日が続くようです。ご自愛ください。

マザー様
事務局の皆さま
この度は私共にZion君とのご縁を繋いでくださり、ありがとうございます。
Zion君はしっかりと大きい声でミルクを要求し、時には目の前のミルクに興奮し過ぎて上手く飲めなくなってしまうほど食欲旺盛で元気に成長しています。ミルク量が少ないので心配しておりましたが、ちゃんと大きくなっており、3ヶ月健診では医師に太鼓判をいただきました。

こちらにお連れいただいた時から比べると随分と身体の動きが激しくなり、表情も豊かになり、泣き声が大きくなりました。人は1ヶ月でこんなにも成長するのか!!と感動しております。
「子どもの成長はそれぞれ」とは以前からよく聞いていましたが、いざ子供を迎えて子育てを始めると疑問と不安の連続です。これは実子であれ養子であれ、子を持てば誰もが抱えるものだと思います。夫婦共に楽観的な私たちですが、さすがに私たちもZion君のミルク量が少ないことや、ミルクも求めずに夜通し寝ることは心配でした。その不安を払拭できたのは、医師の太鼓判はもちろんですが、九州ブロックの先輩方の助言のお陰です。

ニュース等でも「聞く人がいない子育て」の問題が取り上げられて久しいですが、私たちには「いつでも何でも聞いてね」と言ってくださる先輩方がいてくれます。そして「こんなものなのかなぁ。」なんて思っているところに、タイミング良く「どんな感じ?」とお声がけくださいます。こんなに心強いことはありません。
今はまだ支えてもらってばかりの私たちですが、Babyぽけっとファミリーの一員として「今、私たちに出来ること」を少しずつ増やしていきたいと思っております。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

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